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最近は剣士の…
とろぉち
育ててます。
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ニコニコ動画がワタクシのIN時間に合わせたかのように目いっぱいメンテやるとかほざきやがるのであてつけに今ちょこちょこ書いてる長くて長くて収集のつかない小説の一部を不法投棄してくれるわちくしょおおお。ああ、ガーゴイルの9話、見たかったな…(T∀T)さいきんRSやってないけど、まぁ、うん、なんだ。そのうちやろう。
ってな訳で晒しますです。
本当に、それこそ全てテキストなのに表示すると重いくらいなんで、一部で。
読むんなら下からどうぞ(´・ω・`)
僕たちは、幸せだった。
現実逃避だと言う大人が多かったが、それは違う。
彼女は幸せを求めていたのではない。僕は幸せを探していたのではない。
ただそこにある幸せに、悦びを感じていた。
最近ネット上で、あるゲームが流行っていた。それはMMORPGと称されるもので、つまりは仮想の世界で知らない人と共にストーリーと進めるオンラインゲームの事だ。
もともとは、とある食品会社に勤めていた一人の社員が、趣味で製作した簡単なゲームだったらしい。例えるなら呪文でしか復活できないファミコンゲームの百分の一くらいのスケールで、さらに復活すらできないというそんな代物だ……というような事が新聞の片隅に書いてあった気がする。せっかくだからと、何の気なしに自作ゲームの投稿サイトにデータを送ったそうだ。しかしそのストーリーや遊び心満載の様々機能は、多くの人を魅了した。それこそ、子供からお年寄りまで。…言い過ぎか、学生から社会人まで。うん、この程度だろう。
当時から随分話題になっていた。そしてそれを大手の会社が買い取って、現状に至る……と昨晩野球中継を潰した特番でやっていた。俺にはどうでもいいことだったが。むしろ野球中継が潰れるというあまり無い事態に怒りを覚えたくらいだ。ただ今までと違いサーバーを世界規模で共有していて、世界の国々とゲームによって交流ができる……とたった今通り過ぎた高層ビルのスクリーンに映ったアナウンサーが言っていた。やはりどうでもいい。どうでもいいが、それが社会現象に発展していて、俺の息子もそのゲームをやっているのは、少々気になる。だから俺は息子が入り浸っているネットカフェに出向いて、そのゲームがどんなものか確かめに行くのだ。断じて俺自身がゲームをやりたいわけではない。流行に取り残されるとか、そんなことは微塵も気にしていい。
俺は息子がどんなもので遊んでいるか見に行くだけなのだから、そう、後ろめたい事など何も無いのだ。
今や学校どころか、世界中で大流行のゲームをプレイし始めたのは、トモヤの一言がきっかけだった。
「なぁ、田辺さ、ハイエルフでプリーストやってみねぇ?」
「あぁ?」
タナベ、田辺ってことは俺に言ったんだよな……って言うか、高い小妖精で聖職者って? 何のことだよ…。
「オンゲだよ、オンラインゲーム。お前、知らねぇの?」
オンラインゲーム?ニュースで聞いた単語だなぁ。
しかしそれ以上のことは思い出せず、しばらく黙っていると、トモヤは呆れたように言った。
「何だ、知らないのか。なら、再び教えてしんぜよう」
「いや、聞いたこと無いし」
僕の言葉が聞こえなかったのか、それとも無視したのか。そのまま勝手に説明しだす友人の言葉は、理解不能だった。五分ほどでやっと長々とした説明が終ったらしく、トモヤは僕に向かって言った。
「だから、今プリーストが必要なんだよ。ハイエルフなら魔力が高いから呪文使いたい放題だし」
「んー、まぁ、ゲームやるって決めたわけじゃないし…」
「頼むって。 レベル上げも手伝うし、なんたって無料のゲームなんだしさ!」
無料。無料だって? 僕が驚いた事に気付いたのか、続けてこう言われた。
「これすら知らなかったか、あのゲーム、無料なんだよ。大手が目をつけたのは宣伝になるからで、基本的には金取らないんだ。
ちなみにWEBマネーで…ってこれも解からないって顔だな。まぁ、つまり、現金をつぎ込んで強いアイテムを買うことも出来るって事なんだけど…」
「無料ならやってみるよ…金はかけないから説明はいいって」
また長くなりそうだったので、台詞に割り込んで止めた。トモヤの表情はパッと明るくなった。
選択を誤ったと気付いたのは、ずっと先のことだった。
友人に誘われ、僕はゲームをすることになった。
ネット上で知らない人と共にモンスターに立ち向かう、オンラインゲームだ。自分の家にパソコンが無いため、時々行くネットカフェでプレイすることにした。普段は勉強のために使っていたが、今回は遊びだ。仲の良い店員に、今日は勉強道具を持ってきていないのか? と聞かれたが、ゲームをするために来たと言うと納得していた。そのネットカフェのパソコン全てに、話題のオンラインゲームが入っているらしい。いつも使っている席に案内され、電源を入れる。短い音楽と共に、デスクトップ画面が表示された。
とても解かりやすい場所に、アイコンが表示されている。パソコンを使った授業の時、先生に隠れてIDは取得してある。あとはゲームにログインするだけだ。このネットカフェのパソコンは、性能が良かった。ゲームのロードが一分ほどで終ってしまった。さすが僕の行きつけの店だ。と意味も無く笑みを作っていると、キャラクターの作成画面が表示された。「キャラクターの名前を決めてください」と書いてある。
名前は、もう決めていた。
「アルグリット発見ー」
砕けた口調で、アルグリット(トモヤのキャラクターだ)に声をかける。
「お、来たかロイス」
ロイス。それが僕のキャラクターの名前だった。昔飼っていた犬の名前でもあったが、深い意味は無かった。無いはずだ。うん。
ただ覚えやすから、この名前にした。
アルグリットは予想に反して、女性キャラクターだった。もちろんゲームでの容姿であって、トモヤとは関係ないのだが………。
「それ、趣味?」
「んな訳ねーじゃん。女キャラの方が魔力高いんだよ」
複数ある内から選べる種族と職業の中で、彼は人間の魔術師を選択したようだ。
「じゃあ、さっそくエルフのプリーストさんに来て貰おうかな」
僕はトモヤに言われるまま、ハイエルフのプリーストになった。まだ自分が何をすればいいのかも解からない状態なので、こういう時友達といると心強い。暫く道を行くと、強そうな装備を身につけた二人が視界に飛び込んできた。何か話しているようだ。
「よぉーっす」
「おう」
「こんちゃー」
その人たちと親しげに挨拶を交わす友人の魔術師。少しの間だったが呆けていた僕に気付いたのか、アルグリットはロイスの紹介を始めた。
「こいつはロイス。俺の友達で、例のプリーストやってもらう事にした」
「ええっ、本当にやって貰えるの!? それは助かるけど、むう…」
「フッ、どうやら俺の勝ちみたいだな。その盾をよこせ」
どうやら二人は「ハイエルフのプリーストを連れて来られるかどうか」で賭けをしていたようだ。渋々といった表情で大きな盾を渡している。
「まぁ、しょうがないかあ…初めまして。マジックファイターのリームです」
「今日は妙に素直だな。俺はナイトのゴルディア。宜しく」
魔法格闘家で女性のハイエルフと、獣人で男性の騎士。
「初めまして。…アルグリット、この人たちは?」
「ん、ああ。話してなかった…な。うん。まだ話してない」
だから聞いてるんだよ。
「こいつらは、俺が入ってるグループ「フルコーラス」の仲間なんだ。ちょうど回復職が居なくってさ。だからプリーストになってくれって頼んだんだ」
プリーストって回復職だったのか。今始めて知った…いや、それよりも。
「ふうん、じゃあなんでハイエルフ?」
うっ、と少しばかり後ずさりをして、目を泳がせ語尾を濁らせながら喋りだす。
「……強いから…だけど……その…エルフでの回復が難しいって言うか…」
「面倒だから誰もやらないのよ」
リームが横から言う。
「初心者だったか、この場合賭けは無効よね。騙して連れて来たらナシって事だったんだから」
「ちぇ、頼むぜアルグリット……」
ゴルディアの視線を受け、しょぼくれるアルグリットに代わって盾を取り戻したリームが説明を始めた。
「ハイエルフは魔力も攻撃力も兼ね備えたキャラクターなの。防御力は他と比べてちょっと劣るけれどね。まぁ、回復職なら、自分の体力を回復できるけど……」
「それが、何で面倒なんですか?」
「ハイエルフは攻撃職向きってのが一般の考え方なの。プリーストは味方を守るための職業だから、守りながら戦わなきゃいけないのよね。……まあ、露骨に嫌な顔されても平気なら回復だけでも良いだろうけど」
つまり、敵に大きなダメージを与る事が出来てしかも十分に味方を守れないと認めてもらえないらしい。そしてそれは難しいというのだ。なるほど、面倒だ。
「レベルを上げれば良いって話だけどね。ただエルフって他より経験値をたくさん積まないといけないから、やっぱりそこがちょっと。初心者向きじゃないかも」
「へぇ、そうなんだ。ありがとう。ねぇ、アルグリット」
急に名前を呼ばれて驚いたのか、もの凄い速度でこちらを向く哀れな魔術師。額には大量の脂汗がにじんでいる。仮にも女性キャラクターだろ! その辺もうちょっと気を使え!
「解かってただろ。解かってたよな? 面倒だって。他にやる人いないって」
口元に笑みを浮かべゆっくりとアルグリットに歩み寄るロイスは、聖職者というよりも、そう、さながら悪魔の様だったという。
拳の代わりに言葉の暴力でボロボロにされた魔術師は、必死の謝罪でどうにかゲームでの先輩としての立場を確保したようだ。
「じゃあ、レベル上げに行こうか!」
「どこいく? やっぱノリッシュ?」
「王道だけどそこが一番かな」
「いや、そこだと他にレベルの高い回復職がいないと危ないんじゃ………」
行く場所は決まっていなかったらしい。しばらくプチ会議をしていた三人は、僕を見てこう行った。
「死ななきゃ良いんだから気楽にね」
「え……死…………?」
ここまでです。まだ執筆中です。
つたない書き方でこんなって、もう、質より量みたいになってるよ。
小説だったら最悪だよそれ。
まぁいいk(((